★HG ドアン専用ザクを素組みレビュー! 剥がれた装甲に歴戦感

HG ドアン専用ザクを素組みレビューする。MS-06F ドアンザクはアニメ映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』に登場するドアン専用機のザクを再現したHG 1/144スケールの組み立て式ガンプラだ。剥がれたザクシールドや装甲といった歴戦感漂う情報量の多さが大きな魅力のひとつ。

目次

ザクシールドや装甲の剥がれに注目! HG ドアン専用ザクの魅力的なダメージ表現

フロント

HG ドアン専用ザクは2022年07月にバンダイスピリッツから発売。2022年6月3日 金曜日に劇場公開されたアニメーション映画作品『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』に登場するドアン専用ザクをHGガンプラ化した。左右非対称のデザインや装甲の剥がれ、ジャー・ジャー・ビンクスのような鼻長といったドアンザクの特徴的な要素も忠実に表現している。

バック

ドアン専用ザクはジオン公国軍「サザンクロス」隊に配属されていた機体。デザインはオリジン版ザクIIがベースだ。ただ、ザクIに似た面長の顔や剥がれた装甲、動力パイプの外装欠損、左右非対称のカラーなど見た目にはかなりの違いがある。

頭

まずはドアン専用ザクの頭部をレビュー。ドアンザクはザクだからモノアイを備えていて、これはもちろん可動する。頭の内部にあるレバーを動かすことで左右に可動するという定番ギミックだ。レビューではシールなしのためかなり味気ない感じにはなっているが、シールを貼ればもっとよくなるだろう。

そしてこの頭部にはドアンザクの特徴的な要素のひとつもある。それは動力伝達パイプだ。動力パイプのライトグリーンがある部分と無い部分で左右非対称になっている。本来ならザクの動力パイプはすべて緑色の補強パイプによって覆われているはず。しかしドアン専用ザクはグレーの細いパイプがむき出しだ。

軍に整備されているザクなら、うっかり補修し忘れたなんてことが起きるわけもない脆弱性が露呈しているが・・・ここは潤沢な修理パーツなどないと思われるククルス・ドアンの島。そんな環境で、倒した敵機の部品を再利用したドアンによる自己流のメンテナンスが施されているのだからやむを得ない。ほとんどの内部パイプが露出したこの動力パイプも、ドアンザクの歴戦感を高めているダメージ表現のひとつだ。

シールド

ドアン専用ザクは例に漏れずサムライの肩当てのようなザクシールドを装備。いくら歴戦といってもほとんど形が残っていなかったり、もはやザクシールドすらないといった状況まではいっていないようだ。

とはいえ相手の攻撃にもっともさらされるザクシールド。主に縁のほうを中心に装甲が剥がれている。ドアン専用ザクにおいて最も損傷が大きく、目立っている部分だ。

しかしドアンザクのセールスポイントともいえる剥がれた部分の成形色はグレーに色分けされておらず、装甲と同じ緑色のまま。シールを貼ったり塗装しなければ、パッケージや劇中のようにかっこいいダメージ感やメカニカル感は出ない。素組みでドアンザクらしさが出ないのは少し残念なところだ。

モールド1

ドアン専用ザクの注目すべき剥がれポイントはザクシールドだけではない。スカートパーツや太もも部分の装甲も見どころだ。フロントでは主に機体の左側を中心に剥がれのダメージ表現がある。

スカートパーツのほうはザクシールドと同様に色分けなし。でも太ももは露出した内部フレームの濃いグリーンをパーツ分割によって表現している。ここは素組みでもかっこいい箇所だ。

モールド2

ドアンザクは背面も左右非対称。背面では右の太ももの裏側とふくらはぎに装甲の剥がれがある。太ももはパーツによる色分けあり、ふくらはぎは単色で色分けなしだ。

脚

ドアン専用ザクは脚部の動力伝達パイプにもダメージ有り。シールと塗装なしではグレーの単色でとても分かりにくいけど・・・動力パイプの太い部分と細い部分で違う。色を付ければ頭部のパイプのようにライトグリーンとグレーのパイプに分かれる。

右足の動力パイプは緑色多め、写真の左足は内部パイプのグレー多めだ。ここも左右非対称のダメージ表現のひとつである。

足

ドアンザクの足裏。モールドやリベット、リアルなバーニアなどの表現がある。

ランドセル

ドアンザクは背中にランドセルを装着。シャア専用ザクIIと異なり、バーニアが見えないバーニアレスの形状を新規造形によって表現している。

ランドセルと胴体は動力パイプによって接続。パイプは概ね緑色で良好な状態だ。銅のパイプは位置的に損傷しにくいのだろう。でも一部にはやはり欠損の表現がある。パイプの成形色は緑一色だから、ダメージを明確に表現するならここもシールや塗装が必要だ。

ドアンザクのスカートが結構動く! 肩や腕の可動も見事だ

腕の可動1

ドアン専用ザクの可動は、最近のHGシリーズだけあって各部がよく動く。肘関節の優れた可動によって腕を折りたたむことも容易だ。

腕の可動2

グレーの肘関節が躍動的に露出しながら可動する様子はとてもメカニカル。

腕の可動3

引き出しギミックとボールジョイントによる肩関節の動きもバッチリだ。

腕の可動4

肩の優秀な可動域を活かせば、まるで肩甲骨のストレッチをしているかのように胸をすぼめることも可能。武器を構えたり、防御の体勢をとるときに有効だ。

腰

ドアンザクは腰をややのけ反ったり前に倒すことができる。ザクシリーズ特有の造形から腰の回転は難しいものの、古いHGザクよりは豊かなポージングを可能にしている。

スカートの可動1

今回のドアンザクの中でも特に優れているのはスカート部分の可動。細かいパーツ分けによってそれこそ“ザクザク”とした動きを見せる。

スカートの可動2

サイドスカートがよく広がるから、開脚にも強い。

スカートの可動3

フロントスカートは最初から別パーツ化されているため、左右の脚の動きに合わせて柔軟に可動。サイドとフロントのスカートのザックばらんな動きは脚の可動域を最大限に引き出した。

脚の可動

ドアンザクの膝関節の可動域は平凡だが、動力伝達パイプの追従性は優秀。パイプが脚の可動を妨げることは全然ない。

ヒートホーク

最後にヒートホーク。ドアンザクのパイロットは機体の愛称や映画タイトルに含まれている通り、ククルス・ドアンだ。ドアン専用ザクが最初に登場し、リメイク作品の元ネタとなったファーストガンダム第15話「ククルス・ドアンの島」においては武器なしの肉弾戦で戦っていた。

しかし、正拳突きや蹴りや岩投げに限界を感じたリメイク版の監督によってヒートホークをゲット。ガンダムのビームサーベルとやり合うことが可能になり、ガンプラのパーツ的にもうれしい追加要素だ。ただ武装はこのヒートホークのみで、ちゃっかりザク・マシンガンやザク・バズーカが付属するなんてことはない。

なお、ヒートホークは2種類付属。手に持った時の抜刀バージョンとランドセルの下の腰にマウントする用の納刀状態を表現した2種類だ。抜刀状態のときはブレードが大きいほう、納刀状態は小さいほうを使おう。抜刀状態の刃はグレーのみなので、ブレードに色を付けるためにはシールか塗装が必要だ。

ヒートホークくらい欲しい・・・を叶えた! HG ドアン専用ザクの総評

HG ドアン専用ザクの総評

HG ドアン専用ザクは以前のザクIIよりもモールドが多く、さらにドアンザク特有の剥がれ表現によってさらにディティール感が増している。ただ剥がれのダメージ表現はほとんど色分けされていないため、部分塗装やシールが必須なのはやや痛いか。それでも剥がれをうまく活用できればスマートなドアンザクが現れるのは間違いない。ザクの代名詞的な武器であるヒートホークも付き、いい意味で野性味が緩和された。

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