昭和ライダーがFrS初のプラモデルに! フィギュアライズスタンダード 仮面ライダーブラックを素組みレビュー

フィギュアライズスタンダード 仮面ライダーブラックをレビューする。シールなし、合わせ目消しなしで、デザインナイフによる簡単なゲート処理を施しただけの素組みレビューだ。

目次

フィギュアライズスタンダードに昭和ライダー初登場! その名は仮面ライダーブラック

仮面ライダーブラックのプラモデル

仮面ライダーブラックのプラモデルはバンダイスピリッツから2022年06月18日 土曜日に発売。フィギュアライズスタンダードシリーズの仮面ライダーとしてはプレミアムバンダイ ホビーオンラインショップ限定販売となった平成ライダーの仮面ライダークウガ ドラゴンフォーム/ライジングドラゴンに続く商品化、そして昭和ライダーとして同シリーズ初のプラスチックモデルキットとなる。

仮面ライダーブラックとは

仮面ライダーブラックは昭和62年10月4日から昭和63年10月9日まで放送された特撮テレビドラマ『仮面ライダーBLACK』に登場するキャラクター。ゴルゴムという暗黒結社から改造手術を施された南光太郎がこの仮面ライダーブラックに変身し、ゴルゴムが送り込む三神官や剣聖ビルゲニアやシャドームーンといった怪人たちと戦いを繰り広げる。

今回の仮面ライダーブラックのプラモは、2022年秋にアマゾンプライムビデオ独占配信およびネット限定配信されると特報のあったリメイク作品『仮面ライダーブラックサン』が盛り上がりを見せる中での満を持した発売となった。

頭部のパーツ分割

仮面ライダーブラックのプラモは頭部のパーツ分割が一番凝っている。触角およびライダーセンサー、頭部の中心を走るアラートポイントを含んだシルバーとレッドのライン、両側頭部にある黄色と赤色のパワーストライプス、両眼およびマルチアイ、顔の両側にあるセンシティブイヤーなど、仮面ライダーブラックの頭部をほぼ完璧に色分け。デザインを損なうことなく、細かいパーツ分割によって仮面ライダーブラックの顔が再現された。

首の部分が可動

仮面ライダーブラックのプラモはもちろん首の部分が可動する。頭の付け根と首の付け根の二ヵ所だ。ただフィギュアライズスタンダードシリーズに共通するように、ブラックのプラモにおいても上を向く動作はやや苦手としているか。

顎を引いたかっこいいポーズ

それでも顔を伏せる動きは人間ほどとは言えないまでも、結構可動する。顎を引いたかっこいいポーズは得意そうだ。

ライダーセンサー

マルチアイの上、おでこの部分から生えている銀色のアンテナのようなものはライダーセンサー。昆虫の触覚と同じようにいろいろと感知する部分だ。

このライダーセンサーに用いられているパーツはやや弾力があるようで、筆者が一度ブラックのプラモを倒したときにライダーセンサーがひん曲がってしまったが折れることはなかった。これが完全にパリッしたプラスチックならポキッとなってしまっただろう。少し白化した気がしないでもないが、この細かいパーツが折れなくて安心した。

マルチアイ

仮面ライダーブラックの顔の中で最も目立っている赤い部分はマルチアイ。テレスコープやブロードサイトといった多くの機能が備わっている。このマルチアイにはクリアパーツが採用されており、昆虫特有の気泡が入ったような複眼も優れた造形によって見事に表現。仮面ライダーブラックのかっこいい顔の再現度を高めることに多いに貢献している。

胸元にあるパワーストライプス

仮面ライダーブラックの胸元にある黄色と赤のラインはパワーストライプス。頭部にあったものと同じだ。プラモにおいてはこちらも黒色のライン以外はパーツ分割によって表現。このボディのラインはパワーストライプスの中で最も際立つ部分だから、シールを最小限にしてほとんど色分けされていることは完成度の観点からいって非常に歓迎されるポイントだ。

仮面ライダーブラックのマーク

仮面ライダーブラックといえば左胸にあるクエスチョンマークの向きを変えたようなマークが印象的。今回のプラモデル化においてももちろんその象徴的なマークが再現されている。それもエクストラフィニッシュパーツのパーツ分割による表現だ。このゴルゴムのシンボルマークをシールや一体成型でなくパーツ分割することにより、立体感と光沢感が格段にアップ。仮面ライダーブラックの深みがさらに高まって見える。

変身ベルト

仮面ライダーに変身するために必要不可欠なのが変身ベルト。仮面ライダーブラックのプラモにおいてはライダーの象徴ともいえるこの変身ベルトにとても力が入っている。小さな変身ベルトのパーツに多くの掘り込みがされており、とても精巧な作りだ。

素晴らしい情報量

ストレージラング、セルシールド、テクトゾーム・・・劇中の変身ベルトからディテールが何ひとつ省略されることなく、全ての要素を完全網羅。エナジーリアクターもクリアパーツで再現されている。変身ベルトの各部に貼るシールは付属するが、シールを貼り付けなくとも素晴らしい情報量を備えているのだ。

腰がほどほどに可動

仮面ライダーブラックのプラモデルは腰がほどほどに可動する。前にほどほど、後ろにほどほどだ。

腹筋部分のフィルブローン

上半身を前後に倒したとき、腹筋部分にある改造筋肉“フィルブローン”が露出。肩や肘や太ももと同様、フィルブローン表現に抜かりはない。

フィルブローンのボリューム

仮面ライダーブラックのプラモは腕が細く見える。いや、リプラスフォームの腕が細いというか、フィルブローンのボリュームに問題がありそうだ。上腕や肘から露出するプラモのフィルブローンは、劇中のブラックよりも膨らみが明らかに少ない。それが腕全体が細く見える原因だろう。ゴルゴムによる改造筋肉の改造度かプロテインがやや足りていなかったようだ。

でも人間と同じくらい肘を曲げられる可動域を得るためには、筋トレ不足もやむなし。もともと全身がスリムな仮面ライダーブラックだからバランスが悪いわけでもない。それでいて高い可動域を得られるのだから、そこまで気になる犠牲ではないだろう。

両手首のパワーストライプス

仮面ライダーブラックの両手首にも先述のようなパワーストライプスがある。こちらも輪っか型のパーツによって黄色と赤のラインを色分け。細かいパーツが多いので少しはめ込みにくいが、さすがのパーツ分割だ。

仮面ライダーブラックのプラモにはハンドパーツがいっぱい! 瞬間移動やツーシーム用も

ハンドパーツ

仮面ライダーブラックのプラモは様々な形状をしたハンドパーツが豊富に付属することが最大の特徴のひとつだ。そのハンドパーツの種類はなんと5種類。左右合わせて10個も付属する。その種類はチョップ用やパンチ用などだ。

こういった複数のハンドパーツが付属する場合、手の甲のパーツを使い回すキットも多いが、この仮面ライダーブラックのプラモではハンドパーツ全てにそれぞれ手の甲が備えられている。だからパーツを外したりはめたりといった差し替える手間がなく、とてもスムーズに遊べるのも嬉しいポイントだ。

パンチ用

その数あるハンドパーツの中でも最も多く使われるのはやはりパンチ用だろう。力を込めたポーズや格闘シーンを再現する上では欠かせない形状だ。

力強い拳

はわっ、はわわ・・・

しかしそんな力強い拳でも、両拳を口元に持っていくとまた違った表現が可能になる。動揺を隠し切れない、そういう雰囲気を見事に醸し出せるのだ。

平手打ち用

仮面ライダーブラックのプラモには指を開いた平手打ち用のハンドパーツも。相手にビンタの雨を浴びせて対抗するのだ。

ビンタ用

え、うそっ・・・

しかしそんなヒリヒリするビンタ用も、片手を口元に持っていけばまた意味合いが変わってくる。驚愕の真実を目の当たりにして混乱を隠し切れない、そういったポーズを完全再現できるのだ。

瞬間移動用のハンドパーツ

いっくよっ!

仮面ライダーブラックのプラモには人差し指と中指を立てた瞬間移動用のハンドパーツも付く。ドラゴンボールの孫悟空が瞬間移動の際に作る手の形だ。

加トちゃんぺ

しかしそんな瞬間移動も、指をおでこではなく口元に持っていけば、また新しいニュアンスが生まれる。いや、新しいというよりも伝統的な一発ギャグ、加藤茶の“加トちゃんぺ”だ。このように瞬間移動を使いこなせば、仮面ライダーブラックのお茶目な一面を思う存分引き出せるだろう。

ツーシーム

てへ、かゆっ!

そして最後はツーシームを投げるときの握りといった感じのハンドパーツ。

ポリポリする新展開

しかしボールを持たせず、ツーシームの握りのまま手を側頭部に持っていくと・・・これまた全く別のシチュエーションが生まれる。頭が痒くて痒くてたまらない、ポリポリする新展開だ。

仮面ライダーブラックは肉弾戦がモットー! プラモでも多彩な必殺技を繰り出せる

肉弾戦がメイン

仮面ライダーブラックは近年のライダーのようなソードや銃といった武器を使わない。変身ベルトやパワーストライプスからキングストーンフラッシュというエネルギーを放出することはあるが、基本的には手や足を使った肉弾戦がメインだ。だからこのプラモデルにおいてもその基本となる肉弾戦や必殺技のポーズをしっかりと再現できる。

キングストーンフラッシュ

キングストーンフラッシュ!!

仮面ライダーブラックの貴重な飛び道具である必殺技、キングストーンフラッシュのポーズ。両方の拳を胸か腹部のあたりにつけて、キングストーンフラッシュ!!と叫べばキングストーンエネルギーが発射される。おそらく仮面ライダーブラックにおいて最も派手な必殺技だ。

相手を威嚇

ツーシームとパンチ用のハンドパーツを活用すれば、相手を威嚇するようなポージングも可能。

ライダーチョップ

ライダーチョップ!!

チョップ用のハンドパーツで踊りかかったり・・・

相手を突く

相手を突くようなこともできる。

ライダージャンプ

ライダージャンプ!!

チョップかビンタかパンチ用のハンドパーツをつけ、両手を上げて高々とライダージャンプ。

ライダーキック

ライダーキック!!

ライダージャンプの流れから仮面ライダーブラックの代表的かつ最も使用頻度の高いライダーキックへ・・・

ほとんどを葬ってきた

仮面ライダーブラックはこのライダーキックでゴルゴムの怪人のほとんどを葬ってきた。

膝関節の可動範囲

仮面ライダーブラックのプラモは公式が言う通り、膝関節の可動範囲が優秀。“ふくらはぎと太ももが接触するまで可動”という特徴を活かして完璧なライダーキックを実現できる。

太もものフィルブローン

その膝が柔らかい仮面ライダーブラックのプラモは太ももから垣間見えるフィルブローンも見所のひとつ。腕や胴と同様に、筋張って繊維質なフィルブローンを見事に表現している。

フィギュアライズスタンダード 仮面ライダーブラック プラモデルの総評

フィギュアライズスタンダード 仮面ライダーブラックの総評

仮面ライダーブラックのプラモデルはパワーストライプスやゴルゴムマークなどの色分け、変身ベルトに代表されるディティール、全体的なデザインやバランス、豊富なハンドパーツの付属が特に優れている。

また、他のフィギュアライズスタンダードのウルトラマンのように武装やエフェクトパーツが付属しないシンプルなキットということもあり、最近のプラモデルにしては価格的にも手に入れやすいほう。仮面ライダー屈指の人気を誇るかっこいいブラックが、最新のパーツ分割や完璧な造形でプラモ化・・・そう来たらこのプラモデルをスルーすることはとても困難だ。

次の記事
前の記事

スポンサーリンク

関連記事


※HTMLタグは使えません。

内容をご確認の上、「送信」ボタンを押してください。